松浦 茜 展 イメージの隙間 Akane Matsuura Exhibition

2022.3.1(火)~3.6(日)開廊:12:00~19:00(月曜休廊・最終日17:00まで)

イメージの隙間

私は、“描く”という体験の中で得たことをもとに、作品を制作しています。

きっかけとなったのは、モチーフである写真の一部を拡大コピーした時に、元画像と比べて何者かわからない状態で出力されたことでした。その時、手元に残った曖昧な絵のような画像は、何か特定のものだけを想起する事がなく、自然に描きたいという気持ちになるものでした。それは、私が絵を始めた理由が、絵を使ってメッセージを伝えたいからではなく、描く事や、“絵”そのものに対する興味から始まっていたからだと考えます。
この体験に着想を得て、一枚の写真の部分をトリミングし、自分の目で画面の中に拡大しながら描く方法で制作しています。それにあわせて支持体の布目の密度も変えていき、市販のドンゴロスと、麻紐で手織りしたオリジナルの画布を使用しています。最初にイメージの輪郭線をとるとき、画面を水平にして薄い絵の具で線をひきます。画布の穴のあいた部分をよけながら輪郭線が滲んでいく現象は、“イメージを描きながらもイメージが壊れていく”という感触があり、写真を拡大した時の体験ともリンクするように感じました。

そうして、見ている過程や描いている過程で生まれるイメージのゆらぎの結果を、絵画として残し、空間の中に表します。

松浦 茜 略歴

2016  京都市立芸術大学大学院修士課程美術研究科 絵画専攻 油画 修了

個展 /
2019  荒涼とした地に、朧々(ろうろう)と線をひく。 / ギャラリー崇仁(元崇仁小学校内)
2015 Close to silence 賑やかなしじま / ギャラリーモーニング(京都)

グループ展 /
2021  水無瀬神宮文化財特別拝観 −風と光と文化財の融合展− / 水無瀬神宮 客殿内(大阪 島本町)
2019 OPEN STUDIO×10 / ウズマキスタジオ(京都)
2018 OPEN STUDIO×4 / ウズマキスタジオ(京都)
    ARTISTS’ FAIR KYOTO: BLOWBALL ART MEETS WINTER
    −BOOK AND ART− / タイム堂(京都)
2017 その後の、未来の途中 / 京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
    OPEN STUDIO×5 / ウズマキスタジオ(京都)
    未来の途中の星座 美術・工芸・デザインの新鋭9人展 / 京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
2016 同時代・アンデパンダン展 / 同時代ギャラリー(京都)
2015 京都銀行美術研究支援制度15周年展覧会
    京銀コレクションの15年 / 京都銀行桂川キャンパス

その他 /
2018年~現在 ホテルグランヴィア × 京都市立芸術大学 アートワークスプロジェクト 客室展示 / ホテルグランヴィア大阪
2015 京都銀行美術研究支援制度 2015年度購入作品選抜

関連リンク /

企画 /