munemi yorigami 陶彫 chieko yorigami 器munemi + chieko yorigami Exhibition

2016.5.31(火)〜6.12(日)open:12:00~19:00(月曜休廊・最終日17:00まで)

寄神宗美「表裏一体」H30.5×W24.5×D11.5cm            寄神千恵子「点刻銀彩注器」

〈寄神宗美略歴〉
1944年 京都市に生まれる
1969-72年 故八木一夫氏に師事
2000-04年 京都市立芸術大学彫刻科非常勤講師

・主な作家活動
1986-89年 現代陶芸八木一夫賞 87優秀賞受賞(東京・大阪)
1991年 第47回FAENZA国際陶芸展 金賞受賞(イタリア)
1992年 現代陶芸国際邀請展 グランプリ受賞(中華民国・国立歴史博物館)
1999年 第5回 国際陶磁器展美濃'99 銅賞(岐阜)
2000年 NHKBS2「やきもの探訪」寄神宗美ー破片に生命が通うー 出演
2001年 京都の工芸1945-2000(京都国立近代美術館/東京国立近代美術館)
2009年 World Ceramic biennale 2009 KOREA(韓国)
2011年 台湾鶯歌陶磁博物館 個展(台湾・新平市)
2013年 国際大型陶器シンポジュウム IN 韓国(壇国大学)
2014年 Artist in Residence at National TAINAN Art Univ. (台湾)

・主な作品コレクション
京都国立近代美術館(京都)、京都市立美術館(京都)、中華民国国立歴史博物館(台湾)
利川世界陶磁センター(韓国)、国立台湾芸術大学(台湾)、国立台南芸術大学(台湾)
RITZ CARLTON HOTEL TOKYO(東京)他

〈寄神千恵子略歴〉
埼玉県生まれ
1968年 武蔵野美術短期大学陶芸科卒業
1969年 京都市工業試験場陶磁器技能者養成修了
1970-72年 熊倉順吉氏に師事
2003年 ワークショップ ゲスト・アーティスト(滋賀県立陶芸の森)


・主な個展・グループ展
1978年 女流陶芸展 毎日新聞社賞受賞
1983年 朝日現代クラフト展1980 京都市クラフト展 デザイン協会賞受賞
1988年 朝日現代クラフト展優秀賞受賞
    カフェ・ノ・アール展(ベルギー)
    日本クラフト展
1989年 朝日現代クラフト展
    日本クラフト展
1991年 THOUGHT FOR FOOD(ウエールズ・UK)
1995年 クレイワーク展(国立国際美術館)
    第4回国際陶磁器展美濃’95 審査員特別賞(岐阜)
1996年 第4回日清食品現代陶芸めん鉢大賞展 優秀賞
1999年 第5回国際陶磁器展美濃’99
2000年 デザインとアートの挑戦(岐阜県現代陶芸美術館)
2004年 第1回台湾国際陶芸展
2005年 ワコールアートスペース 個展
2006年 山の上ぎゃらりー 個展
2009年 あーとらんどギャラリー 開廊30周年記念展
2008年 ぎおん小西 個展
2010年 ギャラリーにしかわ 個展
2011年 ギャラリーYORI 個展
2011年 富貴画廊 個展 台湾
2014年 ギャラリー恵風 個展
2015年 當代陶芸館 二人展 台湾

寄神宗美「RE-CREATIONSーLEANING-」1999年制作
寄神千恵子「金銀彩角大皿」

寄神宗美の陶芸
 寄神宗美は1944年京都に生まれました。東京農業大学でLandscapeを学んだ後、陶芸に転向、京都市工業試験所で成形・焼成・釉薬技術の基礎を学んだ後、日本での前衛陶芸の第一人者であり前衛陶芸グループ『走泥社』のリーダーだった、八木一夫氏の陶房にて助手を務めながら、直接指導を受けオブジェ、うつわを学びました。1971年に独立、72年千恵子と結婚し陶房を開く。 うつわの制作はユニークな作品を創り、時代の影響も受け順調にスタートするが、オブジェ制作は八木一夫氏から受けた影響が強すぎなかなか独自の表現が出来ず独立後7年目にして、基礎的な造形、ドーナツ状の形のかたちを組み合わせた形にて、初めての黒陶の作品を制作する。1980年から前衛陶芸集団『走泥社』同人となり、1999年解散するまで20年間所属する。その間1983年頃まで立体作品を上下二つに分割し、その間に透明アクリルや、ステンレス鏡面立体を挟んで虚像空間を生み出す作品を黒陶で表現する作品を発表していました。この黒陶作品は、作品を黒色のみで表現する事で、自分なりの形体のあり方を追求する目的がありましたが、そろそろこの目的も果たして来た時に、オブジェとしての土の持ち味、また焼物のもつ意味をも考える時にさしかかりました。
 またこの時期1980年代は建築を主としたポストデザイン運動が盛んで、その影響で1981年から83年の間、色鮮やかな練り込み土を使用した、彩陶シリーズも制作、彩陶シリーズでは色土の面の構成によりPOTや錯視立体オブジェを制作、これを1983年オランダにて作品発表の後、アメリカに渡り、4ヶ月間アメリカの陶芸を学ぶ、その時にRAKU焼成法の中からVermiculite(蛭石)を触媒とした焼成法をおぼえ、1984年そのVermiculiteを使用した焼成で実験的に作品を作り、一つの形を切断して、それを現在も焼成している3種類の焼成で焼いた作品を作っている時に、制作中の作品が割れるアクシデントから、成形した作品を割り、それを三つに分類しそれぞれ、素地をそのまま素焼きする、黒陶、vermiculiteを使用した窯変焼成の3種類の焼成によって焼き上がった破片を再度繋ぎ合わせてもとの形にする。RE-CREATIONSシリーズを制作し現在に至ります。
 私にとってこのRE-CREATIONシリーズは形を表現する事と、土の持つ特徴、焼く事、割れる事の生理を表す事が出来ます。
 このRE-CREATIONの特長は、大きな作品を作る時には窯の大きさの制約があります。それを割って破片を小さくする事によって、窯のサイズに合わせられる事です。それによって私は2m以上に及ぶ長さの作品を作る事が出来ました。信楽の陶芸の森に招待作家として作品を制作した時には、高さ190cm、直径80cmの壷の形をした作品を4点制作、また最近では、Ritz Carlton Tokyo hotelの作品は235cmの作品になりました。上記の他に代表的な作品は、イタリア、FAEZA国際陶芸コンペで金賞を得た[Carved Form]、台湾国立歴史博物館での‘04現代陶芸激請展でのグランプリ作品などがあります。

○オープニングパーティーのお知らせ
 2016年5月31日(火)18時〜
  ※作家を囲んでささやかなパーティーを行います。


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